健康の事について書いています。

 

     病気を放置しない


高血圧:
まず、放置してはいけない病気の代表選手として高血圧の話をします。血圧は190とか200とかに上がると、頭痛、肩こりなどの症状が出ることがありますが、多くは無症状です。しかし、高血圧の状態を続けていると、血管の動脈硬化が進行し血管の壁が厚くなったりもろくなったりして、血管が破れたり詰まりやすくなったりします。その結果、命にかかわる重大な病気を起こす危険性が高くなります。例えば、狭心症、心筋梗塞、心不全などの心臓の病気、脳出血、脳梗塞などの脳卒中、腎不全、眼底出血などの眼底の異常などです。心臓、脳、腎臓は一度壊れてしまったら元に戻すことはできません。したがって、こうした病気になる前に、無症状のうちに高血圧の治療をして血圧をコントロールしなければならないわけです。
  年齢、他に病気があるかないかでも若干変わってきますが、血圧が上が140下が90以上だと高血圧と考えて、まず塩分制限から始めて医療機関で治療するとよいでしょう

高脂血症:
血圧は同じく無症状でも放置してはいけない病気に高脂血症があります。コレステロールが300以上とか余程高ければ、黄色腫というコレステロールの固まりがまぶたのところにできたりすることがありますが、多くは無症状です。しかし、高脂血症も高血圧と同様に放置すると血管壁にコレステロールが沈着するなどして動脈硬化が進み、同様に心筋梗塞、狭心症、脳梗塞、腎臓障害、眼底の異常などを起こしてきます。やはり同様に、そうした病気になる前に、無症状のうちに高脂血症の治療をすることが必要になるわけです。高脂血症の目安としては、総コレステロールが220以上が高脂血症ということになるのですが、コレステロールをこの位にした方がよいという目標値は、加齢、すなわち男性だと45歳以上、女性だと55歳以上、高血圧、糖尿病、喫煙すなわちタバコを吸うか、心臓の冠動脈の病気のある人が身内にいるか、善玉コレステロールが低くないかなどの危険因子がいくつあるかで目標値が変わってきます。つまり、危険因子が多いほど低くコレステロールを下げないといけないということです。具体的にはコレステロールが240未満でよい人から180未満にしなければいけない人まで、危険因子で分かれてきます。ともかく検診などでコレステロールが220以上あった人は医療機関を受診して相談する方がよいでしょう。

糖尿病:
 血圧は次に、生活習慣病といいますか、現在どんどん増えている病気に糖尿病があります。この病気も血糖が400500と高くなると口が渇いて水をたくさん飲んだり、尿量が増えたり、体がだるくなったりという症状が出ますが、殆ど無症状なことが多いのです。これも高い血糖のまま放置しておきますと合併症が起こってきます。
  主なものは三大合併症と呼ばれていますが、まず、糖尿病性網膜症といって眼底の網膜といわれる部分に白斑という白いシミが出たり、出血が起こったりします。もっと進行すると新しく血管ができたりする増殖性網膜症となり最悪失明ということもあります。もう一つは、糖尿病性腎症です。最初は尿から蛋白が出る程度ですが、もっと進むと腎不全という状態になり最終的には人工腎臓といいますか、血液透析が必要になることもあります。三つめは糖尿病性神経症という神経の障害で、手足のしびれから始まり、痛みや熱い冷たいも分からなくなってしまうということもあります。
  その他糖尿病で血糖が高い、言い換えるとコントロールの悪い状態が続くと動脈硬化を促進させますので、前に述べた心筋梗塞や脳卒中も起こしやすくなります。したがって、糖尿病でも早期発見、早期治療が重要ということになります。早期発見という観点からは、健康診断を初め血液検査で血糖を測る機会があって、その値が空腹時で、すなわち食事をしていないときで110を超えているとか、食後の血糖が例えば150以上あるとか少しでも糖尿病の疑いがあるときは積極的に糖負荷試験をすることをお勧めします。
  糖負荷試験とは、ブドウ糖を75g飲んで、飲む前と1時間後、2時間後の血糖やインスリンを測定する検査ですが、これをすると糖尿病かどうかの診断が大体つきます。大体というのは、典型的な糖尿病の症状がある場合や、血糖値が基準値を超えて著しく高い場合は1回の検査でも糖尿病と診断できますが、それ以外の場合は2回以上の検査で高血糖を確認することが必要になるからです。糖負荷試験が重要なのは、ご飯を食べていないときの血糖が正常またはあまり高くないときでも、糖負荷試験での血糖の2時間値が200以上の場合は糖尿病型ということになるからです。体重が標準よりも多い、すなわち肥満があったり、身内に糖尿病の患者さんがいる人も積極的に糖負荷試験をするとよいでしょう。血糖以外にも尿糖がプラスのときも、食後の血糖が高くなって尿から糖が出ていることがあるので、糖負荷試験を考えるとよいでしょう。ただし、空腹時血糖が300以上など相当高い場合は、糖負荷試験は血糖が高くなりすぎて望ましくないので注意が必要です。こうした高血糖の場合は、糖負荷試験をしなくても糖尿病の診断がつきます。



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